ウズベキスタンへ行く前に 事前情報

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ウズベキスタンとは!?

ウズベキスタン共和国は中央アジアに位置し、美しい遺跡を数多く抱える国です。
古くからシルクロード交易の中継地として栄え、さまざまな人種や文化が混ざり合う「文明の 十字路」として栄えてきた地域です。

最近まで旧ソ連(現ロシア)の構成国であった為、ソ連の影響が強く残る国でもあります。
1991年9月に独立を果たし、国名を現在のウズベキスタン共和国に改名しています。
面積は44万7400㎡で日本の約1.2倍の広さになります。
人口は中央アジアでは最大の約3,300万人を誇りますが、人で溢れかえっている国と言う訳ではありません。

街中は治安も良く、物価も安く、その上料理も美味しいです。
国民の大半がイスラム教徒と言う国でありながら、お酒も普通に飲めます。
素敵な雑貨の宝庫でもあります。

日本での知名度はまだまだ低い国ですが、実際に行ってみると多くの方がこの国に魅了されて帰ってきます。
次の旅行先の候補に入れてみる価値は充分にあると思いますよ。

気候と時差

ウズベキスタンは日本から直行便だと約9時間、経由便だと約11時間ほどで行く事が できます。
日本との時差が4時間で、日本時間4時間が現地時間になります。
地域によって違いますが、基本的には大陸気候で夏はとても暑く冬は寒い国です。

もっとも良いシーズンは4月~6月と9月~10月と言われていますが、日本からは休みの関係からか真夏に訪れる人も多いとの事です。
とは言え夏は気温が35度を越える上、日射しがもの凄く強いので、現地の人でも日中は余り出歩かないそうです。
冬場は夏程厳しくはないと言われますが、朝晩はとても冷えます。
大体11月の半ば位までは比較的良い季節と言っても良さそうです。

ウズベキスタンの見所/世界遺産

ウズベキスタンはシルクロードの交易で繁栄を築いた都市を中心に、歴史ある町を幾つも抱えています。
歴史があり、繁栄があった事で多くの素晴らしい建造物が生まれました。
侵攻を受けて破壊されたものも数知れずありますが、破壊されずに残ったものや修復・復元
されたものが数多く残されています。

また国土の中には、手つかずの自然を残す地域も抱えています。
ウズベキスタンでは次の5つのエリアが世界遺産に登録されています。

●サマルカンド ー文化交差路
●ブハラ歴史地区
●イチャン・カラ
●シャルフラブス地区
●西天山

寺院や教会など特定の建造物が世界造産に登録されている場合は、その素晴らしい建造物を見てしまえばおしまいですが、ウズベキスタンの場合は世界遺産の殆んどが歴史地区であり、地域全体が世界遺産となっています。
歴史地区の中には美しい建造物がいくつも建ち並んでおり、本当に見所満載です。

サマルカンドー文化交差路

ウズベキスタンでもっとも有名な世界遺産と言えば「青の都」「アジアの宝石」とも称されるこのサマルカンドでしょう。
サマルカンドは首都タシケントとブハラの中間に位置しており、街の起源は紀元前4世紀頃まで遡ると言う歴史ある街です。
13世紀にモンゴル帝国の侵攻を受けて街は破壊されましたが、14世紀にティムール王国が地域を納めるとサマルカンドの街は見事に復興を遂げます。
サマルカンドでは「サマルカンドブルー」と呼ばれる青を基調としたタイルで装飾された、美しい建造物の数々が人々を魅了します。

2001年には旧市街の歴史的建造物を中心に「サマルカンドー文化交差路」として世界遺産に登録されました。
旧市街のレギスタン広場では正面に「ティラカリ・メドレセ」、右手に「シェルドル・メドレセ」、左手に「ウルグベク・メドレセ」と3つの美しい巨大建造物が広場を囲むように建ち旅行者を圧倒します。
夜にはライトアップもされていて、昼間とは違った輝く様な美しさを見せてくれます。

レギスタン広場以外にも「ビビハニム・モスク」「グル・アミール廟」「シャーヒズィンダ廟」などなど、美しく歴史的価値も高い建造物が目白押しとなっています。

ブハラ歴史地区

ブハラはウズベキスタンのほぼ中央に位置し、シルクロードの要衝として古くから栄えてきた街です。
16世紀にはブハラ・ハーン王国の都にもなってきます。
ブハラ旧市街のほぼ全体が歴史地区に指定されており、1993年に世界遺産へと登録されています。
「カラーン・モスク」「カラーン・ミナレット」「アルク城」などなど美しい建造物が数多く残されています。

旧市街はコンパクトで徒歩でも回りやすく、街並も美しいので散策にはもってこいです。

イチャン・カラ

イチャン・カラは西部のヒヴァと言う街にあります。
かつて20世紀初頭まで実在したヒヴァ・ハーン王国の首都でもあります。
イチャン・カラは「内城」と言う意味で、街が城壁で囲まれた城塞都市になっています。
城壁とその中の街一帯が中世からほぼ無傷で残っており、1990年に世界遺産に登録されています。
未完成ながら抜群の存在感を誇る「カルタ・ミナル」、中央アジアで最大の神学校と言われる「ムハンマド・アミン・ハーン・メドレセ」、街を見渡す事のできる「クフナ・アルク」などなど美しい建造物がひしめき、「青空の下の博物館」と呼ばれています。

シャフリサブス歴史地区

シャフリサブスは、サマルカンドから南へ80キロ、車で約2時間の場所にある街で、中央アジアに一代で広大なティムール王国を築いたティムール王の生誕地として知られています。
シャフリサブスも歴史地区一帯が2004年に世界遺産に登録されています。
現在では2つの塔が現存する宮殿跡「アクサライ」や、ティムール王の墓も有る「ドルッサオダット建築群」、美しいドーム形状のモスクを抱える「ドルッティロヴァット建築群」など美しい建造物がいくつもあります。

西天山

西天山は2016年に世界遺産登録されたウズベキスタンでは初めての自然遺産です。
ウズベキスタンだけでは無く、カザフスタン、タジキスタンに跨る広大なエリアです。
ウズベキスタンのエリアは「チャトカル国立生物圏保護区」となっており、固有種や絶滅危惧種を含む多様な生態系を維持しています。
美しい草花の景色などもあり、今後注目されて行くエリアになってくると思われます。

ウズベキスタンには世界遺産地域以外にも緑の町「フェルガナ」、コーカンド・ハン国の都だった「コカン」など魅力的な場所が各地にあるのですが、 基本的には首都タシュケントから先に挙げた地域を中心に旅行を組み立てるのが基本になると思います。

ウズベキスタンの見所/料理

シルクロード交易が始まって以来、東西の文化が混ざりあってきた所なだけに、ウズベキスタンは料理も多様で美味しい国です。
美味しい米料理や麺料理があり、野菜も新鮮です。
肉は羊肉が中心ですが、牛肉や鶏肉も料理に使います。
イスラム教徒が多い国なので豚肉は基本的に食べません。
味付けもシンプルなものが多く日本人にも抵抗の少ない料理が多いです。

シャシリク

シャシリクはウズベキスタンではもっともよく見かける料理です。
日本で言う肉の串焼きですが、羊肉、牛肉、鶏肉など色々な種類から選べます。
味も良く、量も多いので食べ甲斐があります。

プロフ

Photo by momodoro(AC Photo)

日本で言う焼きご飯(ピラフ)の様な料理です。
肉がたっぷり入っていて大きな鍋で焼きます。
日本のピラフより油気が多いですがとても美味しいです。

ナン

日本人がイメージするナンとは違ってむしろパンのイメージなのですが、ウズベキスタンの料理では大概このナンが付いてきます。
地域によって形や切り方が違っていてサマルカンド・ナンが有名です。
できたてはとても美味しいです。

他にも美味しい料理には事欠きません。
地域によっても料理が微妙に違っていて、それを楽しむのも良いかと思います。

日本からの移動手段

日本からウズベキスタンへは、成田からの首都タシケントまで、ウズベキスタン航空の直行便が週2便就航しています。

成田⇒タシュケントが火曜、金曜日の出発
タシュケント⇒成田が月曜、木曜日の出発

です。
但し冬季は定期便の運行をしていません。
乗継便だとアシアナ航空(韓国)の仁川経由タシュケント行きと言うのがもっとも一般的なルートになります。

国内の移動手段

ウズベキスタン国内の都市間の移動については

•鉄道
•飛行機
•長距離バス
•シェアタクシー
•タクシー

と言った手段があります。

鉄道

ウズベキスタンには速くて運航も正確な素晴らしい鉄道があります。
高速鉄道「アフラシャル号」がタシケントからサマルカンドを経由してブハラまで最高時速250キロで結んでいます。

運行時間の正確さも特筆もので、定刻に発車して、ほぼ定刻に到着します。
日本の新幹線にも殆ど引けを取らない水準です。
料金も安く、正規の料金で言うと、一番安いエコノミー席なら

●タシケント―サマルカンド 13万2000スム(約1,500円)
●タシケントーブハラ 16万3000スム(約1,800円)

です。
但しアフラシャブ号は1日37便しか運航が無く、当日では完売になっている事もかなり多いです。
事前に押さえて置く方が良いのですが、現地での購入は難易度が高いです。
ウズベキスタン鉄道のホームページで購入する事ができるのですが、サイトにやや難がありシステムに不安を感じます。

現時点では、できればリスクを考えて現地の代理店、あるいは日本の旅行代理店に乗車券を押さえてもらうのが確実だと思います。
評判が良い代理店としては現地のAdvantour社があります。
自分もこちらを利用しました。
こちらではチケットを含めた旅行商品と言う名目で座席を予約、乗車券を発行して貰えます。
料金はタシケントからブハラの片道で

●VIP席 70ドル
●ビジネス席 55ドル
●エコノミー席 45ドル

でした。

本来の料金の約3倍の価格になってしまいますが、確実に取る事を優先するなら利用する価値はあると思います。英語でのやり取りが可能です。
アフラシャブ号の場合、一番安い席と言っても東南アジアの鉄道の様に苦行を強いられる事はありません。
まさにウズベキスタンが誇る高速鉄道なのです。

飛行機

日本人の感覚だとウズベキスタンの国内線はかなり価格が安いので、時間を考えると 飛行機での移動も選択肢に入ってきます。
但し便数は少なく、時間も何故か中途半端な便が多い為、旅行前から良く計画を 立てておかないと使いずらいと言う難点があります。

宗教

ウズベキスタンでは国民の8割がイスラム教徒です。
その為、豚肉料理は殆ど見掛ける事がありません。
その一方でお酒に関しては非常に寛容で、普通にビールでもウォッカでも飲む事が出来ます。 ワイン工房だってあります。
古くからさまざまな文化が混じってきた所だけに、他の文化に対しても寛容な所があります。
親日の国でもあり、日本人の女性などは写真を撮らせてくれと言われる事もあります。

言葉

ウズベキスタンの公用語は「ウズベク語」です。
旧ソ連の構成国だった経緯もあってロシア語はかなり通じる様ですが、若い世代では ロシア語が分からない人も多いそうです。
英語はホテルのフロントでは通じる事が多いですが、首都タシュケントでも街中の人は 英語を殆ど離せません。
逆に観光地のお土産物屋の方が数字や簡単な英語を話せたりします。
こう言う人達は日本人を見ると「コンニチハ」「ヤスイヨ」と声を掛けてきます。
それでもタクシー以外では強引な客引きは余りありません。
因みに国の西部では、ウズベク語よりもタジク語が使われていて大きく文化圏が分かれています。

人柄

ウズベク人が大半を占めるとの事ですが、人や文化の中継地だっただけに多様な人種が混在しています。
中央アジア的な顔立ちの人から、白人系の人、モンゴル系の人、アラブ系の人、中国系の人など多様性を感じます。
無口な人も多いので一見とっつきにくく感じますが、基本的にはとても親切で温かい人が多いです。
おもてなしの文化があり、旅行者にも寛容です。
首都タシュケントになると都会人の印象が強くなりますが、それでも道を尋ねると言葉は分からなくても丁寧に教えようとしてくれます。
この人間性に惹かれてウズベキスタンが好きになる人も少なくありません。

お金

ウズベキスタンの現地通貨はスム(UZS)です。
貨レートは1円=約87スム(UZS)になります(2019年11月現在)。
数年前までは公定レートと闇ルートが存在し、レートには相当に大きな差があったのですが、 現在ではレートの差が無くなり、闇レートはほぼ消滅しています。
基本的に日本で日本円をスムに両替する事はできず現地で両替する事になります。
タシュケントであれば、銀行や大きなホテルでは日本円をスムに両替する事ができます。
両替は空港でもホテルでもレートに大きな差が付く事はありません。
タシュケントの空港でも建物内に両替所があるのですが、場所が目に付きにくく、動線的にも荷物を受け取るとそのまま外に出てしまいがちな作りになっているので、空港で両替したい人は注意する必要があります。
またウズベキスタンの都市部や観光地ではUSドルで支払ができるお店もかなり多いので、万一両替が上手くできなかった時の為に、予めUSドルを持っておくと安心です。

いくら両替するか。

日本円をいくら両替にするかはどの国に旅行に行っても悩む所ですが、ウズベキスタンでは金額とは別の問題も発生します。
前述した通貨レート1円=87スム(2019年11月現在)で1万円を両替すると、870,000スムになります。
日常で良く使うお礼は50,000スム札や5,000スム札なので両替すると結構な札束になって、お財布には入らなくなります。
余り大きな金額を両替すると、お札の束を持ち歩く羽目になるので注意が必要です。
お財布に入りきらない札束を貰うのは結構嬉しいですけどね。

物価

ウズベキスタンの物価は非常に安いです。
タシケントの地下鉄は1,400スム(約17円)ですし、サマルカンドやブハラの観光客向けのレストランであれもこれもと思いっきり飲食をしても、1人10万スム (約1,100円)あれば充分にお釣りが来るでしょう。
バザール(市場)ではサマルカンドナンと言う人の顔位の大きさのパンが最初の言い値でも1万スム(約110円)あれば 買えます。
それでも現地人価格の倍以上の価格です。

バザールやお土産物屋さんはスムでもドルでも買える事が殆どですが、相手の言い値がドルなのかスムなのかは確認してから買いましょう。

治安

ウズベキスタンに行くとなると、やはり不安になるのが現地の治安ですよね。
アフガニスタンやパキスタンなど、周辺の国には内戦などがあって明らかに危険と思われる国も少なくありません。
ところが実際にウズベキスタンに足を踏み入れると、その治安の良さに驚きます。
若い女性や子供が1人で街を歩いていたりします。
もちろん海外基準のスリ対策や防御はしておく必要がありますが、相対的にみれば 治安の良い国と言う印象になります。 但しこれは地域によります。
ウズベキスタンの東南や北東の国境付近には日本の外務省が渡航危険地域に指定するエリアがあります。
自己責任とは言ってもこれらのエリアには決して近寄らないで下さい。

ビザについて

知っている人には今更の話ですが、ビザについても書いておきます。
ビザ(査証)とは、各国政府が外国籍の人に対して入国を認める事を示す為に発行する入国許可証の事です。
許可証と言っても書面で貰う事は余り無く、パスポートに査証のスタンプが押されたり、ステッカーを貼り付ける形で発行される 事が多いです。
日本人は観光目的であればビザが不要となっている国も多く、そうした 国であればパスポートを持っていれば入国できる事になります。
ウズベキスタンは2018年2月に外国人の入国要件が緩和され、日本人の場合は30日以内の観光目的であればビザ(査証)が要らなくなりました。

宿泊について

2019年現在、ウズベキスタンでは外国人旅行者が無認可の宿泊施設に滞在する事は認められていません。
原則的にはAirBの様な宿や、友人の家に泊めて貰うと言う方法はダメと言う事になっています。
ホテルではチェックアウト時に滞在証明書(レギストラーツァ)を発行していて、旅行者は必ずこれを出国まで保管しておく 必要があります。
滞在証明書は出国検査時にチェックされる事になっています。
最近では提出を求められなかったと言う人も多く、私自身も出国審査でチェックはされませんでした。
但し現時点で滞在証明書は不要と言う正式なアナウンスはされていない様なので、きちんとしたホテルに宿泊して滞在証明書を受け取った方が良い事は確かです。
ホテルはツアーで無ければ事前にエクスペディアやBookinng.Comなどで予約しておく事をお薦めします。

まとめ

ウズベキスタンのイメージを何となくでも持つ事ができたでしょうか。
ウズベキスタンは美しい遺跡、美味しい料理、安い物価、優しい人柄と旅行者にとって魅力的な要素が揃っています。
今後経済が成長する可能性が高い国としても期待されています。
記事の内容は正確を期す様注意していますが、責任を負うものではありません。
実際の渡航については御自身の判断、自己責任にてお願いします。
この国に興味を持って頂けたら嬉しいです。
本日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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