青の都サマルカンド
サマルカンドは首都タシケントとブハラのほぼ中間に位置する歴史ある都市です。
13世紀にチンギス・ハン率いるモンゴル帝国の侵攻を受けて町は壊滅的な状態に陥りましたが、14世紀にティムール朝(ティムール帝国)を築きあげたアミール・ティムールによって再建され、ティムール帝国の首都として栄えました。
旧市街には青(サマルカンド・ブルー)を基調としたタイルで装飾された美しい歴史的建造物が建ち並び 「青の都」あるいは「アジアの宝石」とも呼ばれています。
2001年には旧市街の一帯が「サマルカンドー文化十字路」として世界遺産に登録されています。
そんなウズベキスタンを代表する観光都市へとやってきました。
サマルカンドに到着
ブハラの街から「世界の街道をゆく」ばりに街道を走ってきた車は、無事サマルカンドに到着しました。
ブハラからのタクシー料金はホテルまで500万スム(約5,500円)でした。
シェアタクシーなどもっと安い手段はあったのですが、ホテルまで送って貰えて2人で5,500円なら払える金額だと言う事で、快適さを優先してタクシーを選んでしまいました。
若いドライバーさんは荷物を持ってホテルまで連れていってくれました。
ドライバーさんに代金を支払い、握手をして分かれます。
言葉も通じないのにずっと運転してくれてありがとうね。
ビビハニム・ホテル
サマルカンドで宿に選んだのは「ビビハニム・ホテル」と言う18室の規模のホテルです。
旧市街にある立地の良さと写真の美しさで選びました。
旅行サイトによると、ホテルの場所はサマルカンドの代表的な建造物である「ビビハニム・モスク」の近くとなっていましたが、実際に行ってみると近くどころか、殆ど ビビハニム・モスクの 隣と言って良いくらいの場所にあってびっくりしました。
ホテルに入って中庭にある受付(何と屋外です)に行くと、カジュアルスタイルの若いお兄さんが笑顔で迎えてくれました。
インスタ映えとしか言いようがない素敵な中庭を抜けて階段を上がり、2階の部屋へと案内されます。
部屋の広さは問題無く、センスの良い内装です。
シャワールームは広く、お湯もちゃんと出て過不足は無い感じです。
ただ建物の構造は少し弱そうで、部屋の中で走ると振動が来る感じです。
部屋からの景色は普通ですが、廊下に出ると中庭の先にはビビハニム・モスクと言う本当に美しい景色が見られます。
フロントに行けば何でも気軽に相談に乗ってくれます。
宿泊料は朝食付で1泊60USドルです。
朝食の内容も悪くありません。
値段を考えると本当に良い宿でした。
●ホテル ビビハニム・ホテル
●英表記 Bibi Khanim Hotel
●所在地 Tashkent st. 10, Samarqand
●部屋数 18室
サマルカンドのホテル事情
サマルカンドの旧市街には2019年11月現在、海外資本の大手ホテルはありません。
保護地域でもあるので、今後も大型のホテルを建てるのは中々難しいと思われます。
歴史的な名所は殆どが旧市街に集中しているので、旧市街のホテルを拠点にした方が散策には有利です。
実際、旧市街にはセンスの良いプチホテルがいくつもあります。
宿泊料は、トップシーズンでも無ければ1泊1万円を超えるような所は余り無いので、予算に合わせて宿を選べます。
新市街でもレギスタン広場に近い場所にあるホテルであれば不便ではありません。
新市街には宿泊料金が1万円を超える4ッ星クラスの高級ホテルもあります。
ビビハニム・モスク
さてホテルの部屋で一息ついたら、いよいよ「青の都」の散策です。
まず最初に向かうのは、もちろんお隣の「ビビハニム・モスク」です。
ビビハニム・モスクは1404年にアムール・ティムールが妻ビビハニム妃の為に建てたモスク(イスラム教の礼拝堂)です。
ウズベキスタン最大のモスクで、その大きさには圧倒されます。
「サマルカンド・ブルー」と呼ばれる青色のタイルによる装飾が壁の上まで施されていて、その造形と色の美しさに見惚れてしまいます。
中庭には巨大な石の書見台(ラウヒ)があります。
昔は実際にここにオスマン・クラーンと言うコーランを置いていたそうです。
●名 称 ビビハニム・モスク
●英表記 Bibi Khanum Mosque
●入場料 25,000スム
ショブ・バザール
ビビハニム・モスクの正面に向かって右手にはバザール(市場)が拡がっています。
サマルカンド最大の市場「ショブ・バザール」です。
食品、香辛料、食器、日用品から土産品まで何でも売っている、とても活気のあるバザールです。
バザールの中は、手前はドライフルーツのエリア、次はナッツのエリアと言った具合に区分けされています。
バザールでは基本的にスムでも米ドルでも買う事ができます。
おばちゃん達は日本人と韓国人を ちゃんと 見分けて「コンニチハ」「ヤスイヨ」と声を掛けてきます。
バザールの周りにはレストランや両替所もあって何かと便利な場所です。
●名 称 ショブ・バザール
●英表記 Siab Bazaar
●営 業 5:00~19:00(季節により変動)
●入場料 無料
ビビハニム・チェイハナ
お腹が空いたので、ホテルの近くのレストランで食事をする事にしました。
日本のガイドブックにも載っているレストラン「ビビハニム・チャイハナ」です。
屋根はありますが屋内では無く、外気が感じられる作りになっています。
店に入ると民族衣装姿のお姉さんが席に案内してくれました。
テーブル席もありますが、高床式の座敷に上がって座るチャイハナ・タイプの座敷席もありとても雰囲気があります。
メニューも英語表記があり金額も明示されているので安心です。
メニューをみながらこれとこれと言った感じで注文すると、お姉さんは慣れた感じで料理と数を確認してくれました。
観光地の真ん中にも関わらず、味はちゃんとしていて美味しかったです。
食後にお茶を入れて飲めるのもほっとしますね。
お会計を頼むと若いお兄さんが金額を描いたメモを持ってきました。
シャシリク(肉の串焼き)を4本、アチュク・チュチュク(サラダ)、トウズラマ(お漬け物)、ナン、お茶2人分を 食べて飲んで15万スム(約1,650円)でした。
ローカル向けのレストランよりはずっと高いのでしょうけど、2人で食べきれないくらいの量だったのでかなり安く感じました。
すっかりお腹も満たされたので、再び散策に出掛けます。
●店 名 ビビハニム・チャイハナ
●英表記 Bibihanim Choyxona
●所在地 Tashkent st., Samarqand
タシケント通り
ショブ・バザールから続く レストランの前の 道は「タシケント通り」と呼ばれています。
ガイドブックによってはイスラム・カリモフ通りと書かれている事もあります。
最近イスラム・カリモフ通りに名前が変わり、タシケント通りは旧名と言うのが正しい様です。
横幅がしっかりある道路なのですが、観光客も乗るエコバス以外車には車は入れず歩行者天国になっています。
真っ直ぐに整備された道の両側には木や花が植えられ、多くのお土産物屋さんが並びます。 静かでとても美しい街並みが続きます。
旧ソ連時代の計画的な区画整備の跡が残る通りです。
旧ソ連と言うと無味乾燥な開発のイメージを持ってしまいがちですが、良い一面も あるのだなぁと考えを改めさせられました。
イスラム・カリモフ像
タシケント通り(カリモフ通り)を歩いて行くと、左側に銅像が見えてきました。
ウズベキスタンの建国の父にして初代大統領であるイスラム・カリモフ氏の像です。
独裁的な国政運営をした事で国外からは批判もありますが、独立直後の混乱期に国の舵を取り経済を発展させた人物である事も確かで、今でも人気は高いようです。
その証拠にウェディングドレスの花嫁と新郎が何組もこの銅像の前で記念写真を撮っていました。
●名 称 イスラム・カリモフ像
●英表記 Isriam Karimov Haykkari
●入場料 無料
レギスタン広場の公園
カリモフ像からタシケント通りを挟んで反対側がレギスタン広場に続く公園です。
ビビハニム・モスク近辺と並んでサマルカンドの中でも多くの観光客が集まる場所 と言って良いでしょう。
カリモフ像付近りからでも既に大きな建造物が見えています。
タシケント通りから公園に入って直ぐの場所には有料の公衆トイレ(1,000スム)もあります。
トイレの場所を覚えておくと、いざと言う時には助かりますからね。
公園をさらに進んで行くと間も無くレギスタン広場の前に出ます。
レギスタン広場
レギスタン広場には中央広場を囲む様に
●シェルドル・メドレセ
●ティラカリ・メドレセ
●ウルグベク・メドレセ
と言う3つの巨大なメドレセ(神学校)が建っています。
広場の入口に柵があって中に入るのにはチケットが必要ですが、何せどれもとんでもなく大きな建物なので広場の手前からでも建物を自由に見る事ができます。
広場の手前には3つの建物を見張らせる展望スペースもあります。
入場チケットは広場の手前の”KASSA”と表記のある建物で購入できます。
1人40,000スム(400円)で中央の広場と3つの建物全てに入る事ができます。
入場ゲートには警官が立っていて大きな荷物をチェックしていますが、威圧感は余り無く割とゆるい感じです。
普通なら迷わず入る所なのですが、この日は時間が遅くなった事もあって明日改めてじっくり見ようと言う話になり、中央広場の中には入らずにレギスタン広場を後にする事にしました。
●名 称 レギスタン広場
●英表記 Registan Square
●入場料 40,000スム
再びタシケント通り
レギスタン広場の建物に圧倒されっばなしでしたが、陽も落ちて来たので再びタシケント通りに出てホテルに向かって歩きます。
行きがけに見た流行っているアイス屋さんに、帰り道の時も列ができていました。
夕方になると冷えてきたので食べる気にはなりませんでしたが、アイスは何と2,000スム (約22円)です。
通りはシーズンでは無いせいか人もやや少なめ、静かに時が流れる感じでとても心地良いです。
途中にコンビニとスーバーの中間の様なミニマーケットがあったので入ってミネラルウォーターとコーラを買いました。
ミネラルウォーター(500ml)が2,000スム、コーラ(1.5L)が6,500スムと言った感じです。
バザールで買物
まだホテルにこもるには早いと思ったのでショブ・バザールまで歩いてみました。
もうバザールのお店も店仕舞いの準備と言う感じでしたが、おばあちゃんがナンを売っていたので1万スム(約110円)の言い値で買いました。
お土産物屋さんも覗いて超定番のサマルカンドのトートバックも購入、こちらは値切って3万スム(約330円)でした。
ホテルにて
ホテルに帰るとすっかり疲れてもう晩ご飯を食べに出る気力がありません。
ブハラの夜と全く同じ展開です。
結局サマルカンド・ナンを食べたらお腹も良くなってきたので、これで良いかと言う事に なりました。
シャワールームはトイレと一緒ですが、奥行きがたっぷりとあって使いやすいです。
お湯もしっかり出るし、タイルもきれいです。
部屋でWiFiも問題無く使えたので、さっぱりした後はネットで情報をチェックします。
後は翌日に備えて早めに就寝する事にしました。
明日はシャーヒズィンダ廟群を散策です。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
コメント
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